2019年 01月 18日
移転への道。vol.6
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ごきげんいかがですか?
杉玉ってどうやって手に入れるものなのか、 自分で作るものなんだろうか、そもそも杉玉ってなんだ? 杉玉について何も知らないわたしは、インターネットの海に飛び込み、 岐阜県下呂市で杉玉を制作している高林・熊崎惣太さんに出会いました。
そして行ってきました!岐阜県下呂市へ!
農林業を営みながら、地元の造り酒屋からの依頼で杉玉を作り始めたとのこと。 そう、ご存知の方も多いと思いますが、杉玉は造り酒屋が「新酒、できました」のお知らせのために、 軒先に飾るものです。
街でよく見かけるのは、上の写真のような茶色いもの。 元々は、青い杉の葉を使って作ります。 注文を受けてから、高林さんの山林から杉葉を切り出します。
杉玉に使える葉を選別していきます。
それを束ねて…
工夫を重ねた手法(企業秘密)で中心に結んで、丸の原型を作っていきます。 これをきれいな丸にカットしていき、私たちがよく見るあの杉玉のできあがり。
わたしたちが依頼したのは直径25cmだったのですが、それで杉葉の束を70束ほど。 直径80cmにもなると200〜300束が必要なのだそうです。 「地道な作業ですよ〜」とおっしゃってましたが、 その手先は美しく、どこか生け花のような丁寧なお仕事でした。
杉玉の制作を拝見したあとは、所有する山林をご案内いただきました。
こちら、代々100年使っている、五平餅用のごはんを潰す棒…!! この棒を持っている方が、杉玉を作ってくださった高林の熊崎惣太さんです。 左は、お父様。
五平餅に塗る、えごまのペースト。
もうご覧のとおりぜんぶものすごく美味しくて、 遠慮もせずにパクパクいただきました。
恥ずかしいから…とお写真撮れなかったのですが(笑) 熊崎さんのお母様、お姉様、奥様にもあたたかく迎えていただき、 いろんなお話を聞かせていただきました。 おなかいっぱい胸いっぱい。
なんとお母様は、通販限定のケーキやさんを営んでおられます。 ガトーショコラをごちそうになったのですが、とってもおいしかったです! 以下WEBサイトには、他にもおいしそうなケーキがたくさん…じゅるり… サロン・ド・ガトー タカバヤシ
高林のみなさま、ほんとうにほんとうにありがとうございました! とても楽しく、貴重な時間でした。 東京にもぜひ遊びにいらしてくださいね!
そしてついに、
じゃじゃーん!
杉玉用の屋根は特注!
「杉玉の屋根は、本にしたいんです…!どうにかして!!」というわたしたちの無理難題に応えてくださったのは、 内装のデザインをしてくださったリーフデザインパークの栗林さんと、 家具制作をしてくださった2TONEの渡辺さん。 よーく見ると、漫画のコマが描かれているんですよーーーーー!!!
いよいよ設置。
わーーーーーーーい!!!!!! 新事務所の中でも特に思い入れのあるこのシンボル。 杉玉もだんだん色が変わってきています。
マネージャー上野です。
高円寺にやってきて2ヶ月が過ぎました。
あれ、まだ2ヶ月か…!
新しい空間にすっかり馴染んだような気もしつつ、
まだまだある改良の余地を横目で眺めながら過ごしております。
11月末にオープニングパーティーを開催しまして、
本当にたくさんの方々にお会いできました。
お越しいただいたみなさま、ありがとうございました!
その模様はまた改めてご報告します。
本日は、ナルティスの玄関について。
新しい事務所は、住宅街の中にひょっこり建つビル。
何か目印があった方が、迷わず見つけてもらえそうだということで、考えました。
「本醸造」………、目印……………
あ!杉玉!!!!!
居酒屋さんの軒先に掲げられているアレです。
岐阜県下呂市、飛騨宮田駅。無人駅です。
下呂もあれば、上呂も中呂もあるということを知る。
飛騨宮田駅から少しのところに、農林業を営む屋号・高林さんはありました。
築200余年の母屋。
山林を歩きながら、お話を伺いました。
戦後の仕事を作るために林業が盛んになり、たくさんの杉が植林されました。
いわゆる人工林です。
木材の自由化にともない、国産の木材を売ることが難しくなってきた昨今、
農林業を取り巻く状況は明るいものではないようです。
人工林=手入れが必要。
永遠に間伐して植林していかなければならないのだそうです。
ただ手入れにも莫大な費用がかかる、しかし売れない。
そんな中で今、ほったらかされている山林がたくさんあるそうなのです。
たとえば、割り箸は環境破壊(森林伐採)に繋がるとして、よくないという風潮があります。
確かに海外の原生林を伐採して作られた割り箸は、環境破壊に繋がる。
が、人工林は伐採し、植林することで森が生きる。
だから国内の人工林を伐採し作られた“国産の割り箸”を使うことは、林業を救うことになるのだと。
恥ずかしながら、わたしは聞きかじった知識で割り箸は使わないほうがいいと思っていたし、
(実際キャンプでもマイ箸を導入するか、検討していました)
原生林と人工林が別物だということも、高林さんのお話をお聞きしてはじめて気づきました。
帰りに飛騨高山に立ち寄り朝市を散策して、国産の割り箸を買って帰りました。
実は割り箸の匂いが少し苦手だったのですが、国産の割り箸は気にならない!
これも発見でした。
農林業にまつわる高林さんの思いは、以下のサイトに詳しいです。
ぜひご覧ください。
貴重なお話を伺ったあとは、母屋で夕食をご一緒させていただくことに。
こ、これは…五平餅…!!!!!
こちらは飛騨高山の郷土料理・鶏ちゃん(けいちゃん)。
味噌などで味つけた鶏肉のお料理。
「杉玉の屋根は、本にしたいんです…!どうにかして!!」
事務所にお立ち寄りの際には、
この屋根と杉玉をぜひご覧くださいませ。
熊崎惣太さんはじめ、高林のみなさま、
リーフデザインパークの栗林さん、2TONEの渡辺さん、
おかげさまで素敵な目印を掲げることができました!
ほんとうにありがとうございました!!!
by nar_boss
| 2019-01-18 11:22
| △▲ナルティス移転への道。