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2011年 02月 17日
装丁レポート、『寝ても醒めても』(陽気婢さん)編。
ごきげんいかがですか?
マネージャー上野です。

本日発売となった、『寝ても醒めても』
マンガ・エロティクス・エフで連載されていた作品です。

今回は、装丁ができるまでを紹介してみたいとおもいます!!
ちょっと長いですが、どうぞお付き合いください。

c0048265_1346029.jpg
装丁:新上ヒロシ




単行本の発売が決まったら、まずは打合せです。

マンガの装丁では、まず漫画家さんにカバー絵を描いていただくところからはじまります。

打合せではまず、
「どんな装丁にするか?そのためにどんな絵を描いていただくか?」ということを話し合います。

①"デザイナー×担当編集さん"の2者で打合せをして漫画家さんに伝えていただく場合
と、
②"デザイナー×担当編集さん×漫画家さん"の3者で打合せをおこなう場合
とがあります。

この打合せでの空気が、カバー絵に与える影響力はとても大きいので、
ナルティスではできるだけ漫画家さんも交えた打合せをさせていただくことにしています。
「わーい!それいいねえ!!」と打合せで盛り上がったテンションと、
装丁の仕上がりイメージを、漫画家さん担当編集さんデザイナー全員が、
空気とともに共有することで、絵に"気"が入って熱い装丁が仕上がる!!と
これまでの経験から感じているからです。
ちょっと固く書いてしまってますが、
要は、みんなでいっちょ膝突き合わして一緒に面白いもん作りましょうぜ、という感じです。

もちろん漫画家さんが打合せに同席していただくことが叶わない場合もあります。
じゃあ漫画家さん不在の打合せでは熱い装丁にならないのか…というと、そういうことはなくて、
熱い装丁にするために、打合せの"気"を共有すべく"ラフ"を描きます。

担当編集さんとの打合せの"気"をこの"ラフ"に込めて、担当編集さんに託すのです。
漫画家さんが打合せに同席した場合でも、コピーして持ち帰っていただくことが多いです。
わたしはこの"ラフ"を、こっそり"ラフレター"…いや、"ラブレター"と呼んでいます。。。

ちなみにこの"ラフ"は、打合せ中にすごい勢いで数パターン描き起こしています。
話をしながら"ラフ"が続々と生まれるのを眺めるのは、かなり面白いです。
漫画家さんが同席している場合、漫画家さんとbossの"ラフ"セッションみたいになることがあって、
臨場感あふれる光景!!


さて。
『寝ても醒めても』の装丁のお話に戻ります。
今回の『寝ても醒めても』は、担当編集さんとの2者間での打合せでした。

打合せでは、当然ながら作品の内容を踏まえつつ、方向性を決めていきます。
『寝ても醒めても』は、"明晰夢"をテーマにしたお話です。
"明晰夢"とは、夢だと認識しつつも見続けている夢のこと。
夢だと気づいても眠り続けることで、自分の思うままに夢を操ることができる、とも言われています。
『寝ても醒めても』は、そんな"明晰夢"というチカラに魅せられた思春期男女が繰り広げる物語。

打合せでは、改めて作品を読み込みつつ、作中の陽気婢さんの絵をじっくり眺めながら、
どんなカバー絵を描いていただくかを検討します。
”ラフ"を描いては話し合い、今回のテーマは、
<夢か現実か、天か地か、昼か夜か…いろいろが入り交じっている無秩序な世界>に決定。

これが"ラフレター"。
夢と現実、街と部屋、天と地、昼と夜…ひとつの空間の中で様々な物事が入り乱れているイメージ。
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実際に、陽気婢さんと担当編集さんとbossとで共有したものです。
カバーの中央に電車がねじれながら走っています。
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左下の宇宙人っぽい生き物は、富田さんが浮遊しているのを表しているっぽいですね…
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仕上がったカバー絵をじっくり見てみましょう。

表4から表1にかけて電車がねじれながら走り…
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河内さんはテーブルでうたた寝…その机は、上下逆…花瓶の向きも…
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長野くんは、河内さんのうたた寝を窓の外から覗いています。
フードの向きを見ると空から逆さに覗き込んでいる…???
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富田さんは宙に浮き、月と同等の大きさの師匠は静かに例の音源を聞いている…
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よーくよーく見てみると、背景の街も、ぐっとねじれているんです。
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対比して見るとこんな感じ。
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こうして出来上がったのが、『寝ても醒めても』装丁。
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本体表紙には、銀色で月のクレーターを刷りました。
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boss曰く、"ラフレター"を描くときは、キレイに描き過ぎないように注意しているそう。
技術的に上手に描き過ぎない、という意味ではありません。
キレイに描くことで"決め過ぎない"という意味が強いですね。

この"ラフレター"で伝えたいのは、テーマとイメージ。
「こう描いてください!」という指定ではありません。
「この本を素敵に売るために、こんなテーマでこんな風にしてはどうでしょう???」という具合です。
その中で、漫画家さんが好きに描けるように、決め過ぎず、
イメージが湧く余地を残す"ラフレター"というのがbossの目指す"ラフ"なんだそうです。

今回の『寝ても醒めても』は、"ラフレター”にかなり近い形で仕上がった例なのですが、
"ラフレター"をお渡しして、漫画家さんが「そういうコンセプトなら、こんなのはどうじゃ?!」という
想定外の絵をくださることもあったりします。
そういうチャレンジがとても良い方向に行くことも多く、
デザイナーは「おお!そうきましたか!!」と受け取り、装丁をしていくわけです。

まず作品があって、
"ラフレター"からはじまり、
漫画家さんから絵が届き、
担当編集さんが準備する帯コメントなどをいただいて、
装丁を仕上げていく。

そのすべてのやり取りは、"ラブレター"の交換みたいに見えるんです。
"ラフレター"というか、"ラブレター"…

長文になってしまいましたが、、、
日々ナルティスで出来上がっていくデザインを横目で眺めていると、
これでどうだ、こんなのもあるぜ、これも良いでしょ、こうしよう、そうしよう…と、
文面は"ラブレター"でなくても、"ラブレター"を送り合っているように見えて、
興奮する瞬間ってのがあるんです…
こうしてブログを書いているあいだにも、どしどしデザインのやり取りが横で繰り広げられていて、
正直、目が離せません…!!!!!

また機会があれば、装丁レポートやってみたいとおもいます。
ご清読、ありがとうございました!!



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by nar_boss | 2011-02-17 10:01 | ▷▶マネージャー上野日誌
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